コンバージョンAPIは、アクセス許可を得たクライアントのデータをビジネスメッセージパートナーがサーバーから直接共有できるようにするMetaビジネスツールであり、Metaのユーザープライバシーコントロールを尊重するよう設計されています。これにより、ビジネスメッセージパートナーは、クライアントのビジネスチャットにおけるお客様とのインタラクションに関する貴重なデータを確実に送信できるようになり、WhatsApp、Messenger、Instagram誘導広告のパフォーマンスを把握し、運用効率化とビジネスの成長につなげることができます。
このガイドは、クライアントに代わって、ビジネスメッセージパートナーがWhatsApp、Messenger、InstagramのコンバージョンAPIの技術的連携を完了することを支援する目的で作成されています。内容は以下のとおりです。
連携を開始する前に、技術基盤が正しく確立され、特定のアセットやプラットフォームに関連するアクセス権が付与されていることを確認する必要があります。
アプリをまだ持っていない場合は、指示に従って作成します。
page_events
アクセス許可
page_events
アクセス許可へのアドバンスアクセスを申請する必要があります。すでに、pages_messaging
アクセス許可のアドバンスアクセスがある場合は、申請後、アプリは自動的にpage_events
アクセス許可を承認されます。1.アクセストークンを取得する
データセットAPIとコンバージョンAPIを呼び出すには、必要なアクセス許可を持つアクセストークンが必要です。
page_events
ビジネス用Facebookログインで生成されたトークンを再利用してください。
2.page_idを入手する
イベントを報告したいページのページIDを確認してください。
3.データセットを設定する
コンバージョンAPIを使ってMetaにイベントデータをシェアする場合、Metaはそのイベントに関連付けられているソースを知る必要があります。データセットを使用すると、ウェブサイト、モバイルアプリ、実店舗、ビジネスチャットなどさまざまなソースのイベントデータをリンクさせて一元的に管理できます。データセットについて、詳しくはこちらをご覧ください。
データセットは、パートナープラットフォーム経由で作成されるか、またはイベントマネージャで直接作成されます。ビジネスがデータセットを所有し、パートナーと提携している場合も、データセットへのアクセス権がパートナーに付与されます。
page_id
とaccess_token
を使ってデータセットAPIにPOST
呼び出しを行い、データセットを作成します。既存のdataset_id
がページに関連付けられている場合、そのIDが返されます。以下は呼び出しの例です。
https://graph.facebook.com/v16.0/{PAGE_ID}/dataset?access_token={TOKEN}
応答はdataset_id
を表すIDになります。このIDとビジネス用Facebookログインのアクセストークンを使用すれば、コンバージョンAPIを呼び出してMetaにメッセージイベントを送信できるようになります。
注: ビジネスアカウントにページが関連付けられていてbusiness_management
アクセス許可が付与されている場合、該当するデータセットがそのビジネスアカウントの下に表示されます。それ以外の場合、広告主には表示されません。
4.Page-Scoped ID (PSID)を取得する
Page-scoped ID (PSID
)は、ユーザーとビジネス間の会話でのユーザーを表す識別子です。この識別子は、Messages Webhookを介して公開され、送受信API全体で使用されます。また、特定のユーザー(PSID
)にマッピングされたコンバージョンイベントを送信する際にもコンバージョンAPIで使用されます。
シグナルを報告したいページのPSIDを確認してください。
連携の最終段階では、これまでの手順で取得したすべての情報(access_token
、page_id
、dataset_id
、PSID
)を使用してコンバージョンAPI経由でイベントを送信することができます。
キャンペーン期間中、イベントがリアルタイムで発生するたびに、dataset_id
とaccess_token
を使用してコンバージョンAPI経由でイベントをMetaに通知します。このAPIに対してPOST
リクエストを送信します。
https://graph.facebook.com/v16.0/{DATASET_ID}/events?access_token={TOKEN}
以下は、単一の購入イベントのAPI呼び出しの例です。
{ "data": [ { "event_name": "Purchase", "event_time": 1675999999, "action_source": "business_messaging", "messaging_channel": "messenger", "user_data": { "page_id": <PAGE_ID>, "page_scoped_user_id": <PSID> }, "custom_data": { "currency": "USD", "value": 123 } } ], "partner_agent": "<PARTNER_NAME>" }
イベントがコンバージョンAPIを介してMetaに正常に送信されると、イベントマネージャでそのイベントが特定のデータセットに反映されていることを確認できるはずです。詳しくは、イベントマネージャとその使用についてこちらでご覧ください。
注: パートナーの場合、イベントが受信されたことを確認するために、イベントマネージャのデータセットにアクセスする方法について広告主に指示を与えてください。
連携を開始する前に、技術基盤が正しく確立され、特定のアセットやプラットフォームに関連するアクセス権が付与されていることを確認する必要があります。
アプリをまだ持っていない場合は、指示に従って作成します。
whatsapp_business_manage_events
アクセス許可
whatsapp_business_manage_events
アクセス許可のアドバンスアクセスを申請する必要があります。すでにwhatsapp_business_messaging
アクセス許可のアドバンスアクセスがある場合は、申請後、アプリは自動的にwhatsapp_business_manage_events
アクセス許可を承認されます。ctwa_clid
は、コンバージョンAPI経由でイベントを送信するための必須フィールドです。これは、Biz API バージョン2.45.1以降のMessages Webhookでのみ利用可能です。注: WhatsApp Businessプラットフォームは、今後2年間で次世代クラウドAPIに完全に移行します。オンプレミスAPIクライアントの最後のサポート対象バージョンは、2025年10月23日に期限切れとなります。詳しくはこちらをご覧ください。1.アクセストークンを取得する
データセットAPIとコンバージョンAPIを呼び出すには、必要なアクセス許可を持つアクセストークンが必要です。
whatsapp_business_management
whatsapp_business_manage_events
埋め込み登録と連携している場合は、埋め込み登録フローで生成されたトークンを再利用することをおすすめします。または、必要なアクセス許可がある場合に限り、ビジネス連携システムユーザーアクセストークン、システムユーザーアクセストークン、ユーザーアクセストークンのいずれかを使用することができます。
2.WhatsApp BusinessアカウントIDを取得する
WhatsApp BusinessアカウントID(waba_id
)は、埋め込み登録フローを完了すると取得できます。詳しくはこちらをご覧ください。
3.データセットAPIを設定する
コンバージョンAPIを使ってMetaにイベントデータをシェアする場合、Metaはそのイベントに関連付けられているソースを知る必要があります。データセットを使用すると、Meta Businessソリューションパートナーがクライアントのウェブサイト、モバイルアプリ、実店舗、ビジネスチャットなどのさまざまなソースのイベントデータに接続して一元的に管理できるようになります。データセットの詳細はこちらをご覧ください。データセットはクライアントが所有し、必要なアクセス許可を持つMeta Businessソリューションパートナーがアクセスできます。
whatsapp_business_account_id
とaccess_token
を使用して、データセットAPIに対してPOST
呼び出しを行い、データセットを作成できます。既存のdataset_id
がWhatsApp Businessアカウントにすでに関連付けられている場合、そのIDが返されます。以下は呼び出しの例です。
https://graph.facebook.com/v16.0/{WHATSAPP_BUSINESS_ACCOUNT_ID}/dataset?access_token={TOKEN}
dataset_idを取得するには、whatsapp_business_account_id
とaccess_token
を使用してデータセットAPIへのGET
呼び出しを行います。以下は呼び出しの例です。
https://graph.facebook.com/v16.0/{WHATSAPP_BUSINESS_ACCOUNT_ID}/dataset?access_token={TOKEN}
応答はdataset_id
を表すIDになります。これでデータセットが設定され使用可能になりました。次に、コンバージョンAPI呼び出しでイベントを送信するために必要なctwa_clid
を取得しなければなりません。
4.WhatsApp誘導広告クリックIDを取得する
WhatsApp誘導広告クリックID(ctwa_clid
) は、個人識別子であり、クリックごとにユニークです。これは、WhatsApp誘導広告から開始される会話にユーザーが参加したときにビジネスに公開されます。この識別子は、コンバージョンAPI呼び出しを介してMetaに送り返す必要があります(以下のセクションを参照してください)。
ctwa_cli
dフィールドは、Messages Webhookの下にある参照オブジェクトから取得します(クラウド API | オンプレミス)。
ctwa_clid
を受け取ったら、会話と一緒に保存します。会話内でコンバージョンが生じたとき、対応するctwa_clid
をコンバージョンAPIを介して送信します。ctwa_clid
が含まれる参照オブジェクトで受け取ったメッセージの例を以下に示します。
{ "data": [ { "contacts": [ { "profile": { "name": "Kerry Fisher " }, "wa_id": "16315551234" } ], "messages": [ { "from": "12345678", "id": "ABGGFlA5FpafAgo6tHcNmNjXmuSf", "referral": { "body": "This is a great product", "ctwa_clid": "ARAkLkA8rmlFeiCktEJQ-QTwRiyYHAFDLMNDBH0CD3qpjd0HR4irJ6LEkR7JwFF4XvnO2E4Nx0-eM-GABDLOPaOdRMv-_zfUQ2a", // <CLICK_TO_WHATSAPP_CLICK_ID> "headline": "Our new product", "image": { "id": "e144be57-12b1-4035-a520-703fcc87ef45" }, "source_id": "1234567890", "source_type": "ad", "source_url": "https://fb.me/AAAAA" }, "text": { "body": "Can I learn more about your business?" }, "timestamp": "1678189586", "type": "text" } ] }
連携の最終段階では、これまでの手順で取得したすべての情報(waba_id
、dataset_id
、ctwa_clid
)を使用してコンバージョンAPI経由でイベントを送信することができます。
広告主のキャンペーン期間中、イベントはリアルタイムで生じます。dataset_id
とアクセストークンを使用して、コンバージョンAPI経由でこれらのイベントをMetaに通知します。このAPIに対してPOST
リクエストを送信します。
https://graph.facebook.com/v16.0/{DATASET_ID}/events?access_token={TOKEN}
以下は、単一の購入イベントのAPI呼び出しの例です。
{ "data": [ { "data": [ { "event_name": "Purchase", "event_time": 1675999999, "action_source": "business_messaging", "messaging_channel": "whatsapp", "user_data": { "whatsapp_business_account_id": <WHATSAPP_BUSINESS_ACCOUNT_ID>, "ctwa_clid": "ARAkLkA8rmlFeiCktEJQ-QTwRiyYHAFDLMNDBH0CD3qpjd0HR4irJ6LEkR7JwFF4XvnO2E4Nx0-eM-GABDLOPaOdRMv-_zfUQ2a", // <CLICK_TO_WHATSAPP_CLICK_ID> }, "custom_data": { "currency": "USD", "value": 123 } } ], "partner_agent": "<PARTNER_NAME>" }
イベントがコンバージョンAPIを介してMetaに正常に送信されると、イベントマネージャでそのイベントが特定のデータセットに反映されていることを確認できるはずです。詳しくは、イベントマネージャとその使用についてこちらでご覧ください。
注: パートナーの場合、イベントが受信されたことを確認するために、イベントマネージャのデータセットにアクセスする方法について広告主に指示を与えてください。
連携を開始する前に、技術基盤が正しく確立され、特定のアセットやプラットフォームに関連するアクセス権が付与されていることを確認する必要があります。
アプリをまだ持っていない場合は、指示に従って作成します。
instagram_manage_events
アクセス許可
instagram_manage_events
アクセス許可へのアドバンスアクセスを申請する必要があります。instagram_manage_messages
アクセス許可のアドバンスアクセスがすでにある場合は、アプリは自動的にinstagram_manage_events
アクセス許可を承認されます。1.アクセストークンを取得する
データセットAPIとコンバージョンAPIを呼び出すには、必要なアクセス許可を持つアクセストークンが必要です。
instagram_manage_events
ビジネス用Facebookログインで生成されたトークンを再利用してください。
2.`instagram_user_id`を取得する
イベントを報告したいInstagramアカウントのinstagram_user_id
を確認してください。
3.データセットを設定する
コンバージョンAPIを使ってMetaにイベントデータをシェアする場合、Metaはそのイベントに関連付けられているソースを知る必要があります。データセットを使用すると、ウェブサイト、モバイルアプリ、実店舗、ビジネスチャットなどさまざまなソースのイベントデータをリンクさせて一元的に管理できます。データセットについて、詳しくはこちらをご覧ください。
データセットは、パートナープラットフォーム経由で作成されるか、またはイベントマネージャで直接作成されます。ビジネスがデータセットを所有し、パートナーと提携している場合も、データセットへのアクセス権がパートナーに付与されます。
instagram_user_id
とaccess_token
を使って、データセットAPIに対してPOST
呼び出しを行い、データセットを作成します。既存のdataset_id
がIGユーザーにすでに関連付けられている場合、そのIDが返されます。以下は呼び出しの例です。
https://graph.facebook.com/v16.0/{IG_USER_ID}/dataset?access_token={TOKEN}
応答はdataset_id
を表すIDになります。このIDとビジネス用Facebookログインのアクセストークンを使用すれば、コンバージョンAPIを呼び出してMetaにメッセージイベントを送信できるようになります。
4.Instagram-scoped ID (IGSID)を取得する
Instagram-scoped ID(IGSID
)は、userと<>ビジネス間の会話でのユーザーを表す識別子です。この識別子は、MessagesWebhookを介して公開され、送受信API全体で使用されます。これは、特定のユーザー(IGSID
)にマッピングされたコンバージョンイベントを送信する際に、コンバージョンAPIでも使用されます(詳細は、次のセクションで説明します)。
イベントを報告したいInstagramアカウントのIGSID
を確認してください。
連携の最終段階では、これまでの手順で取得したすべての情報(dataset_id
、アクセストークン、instagram_user_id
、IGSID
)を使用してコンバージョンAPI経由でイベントを送信することができます。
キャンペーン期間中、イベントがリアルタイムで発生するたびに、dataset_id
とアクセストークンを使用してコンバージョンAPI経由でイベントをMetaに通知します。このAPIに対してPOST
リクエストを送信します。
https://graph.facebook.com/v16.0/{DATASET_ID}/events?access_token={TOKEN}
以下は、単一の購入イベントのAPI呼び出しの例です。
{ "data": [ { "event_name": "Purchase", "event_time": 1675999999, "action_source": "business_messaging", "messaging_channel": "instagram", "user_data": { "instagram_business_account_id": <instagram_business_account_id>, "ig_sid": <IGSID> }, "custom_data": { "currency": "USD", "value": 123 } } ], "partner_agent": "<PARTNER_NAME>" }
イベントがコンバージョンAPIを介してMetaに正常に送信されると、イベントマネージャでそのイベントが特定のデータセットに反映されていることを確認できるはずです。詳しくは、イベントマネージャとその使用についてこちらでご覧ください。
注: パートナーの場合、イベントが受信されたことを確認するために、イベントマネージャのデータセットにアクセスする方法について広告主に指示を与えてください。
ビジネスメッセージ用のコンバージョンAPIはどのようなタイプのメッセージイベントをサポートしていますか?
A: ビジネスメッセージ用のコンバージョンAPIは、ビジネスメッセージの次の種類のイベントをサポートするようになりました。
メッセージイベントはメッセージスレッドで発生する顧客とのやり取りのみを表すものであり、ウェブサイトなどのほかのチャネルで発生するコンバージョンではありません。連携プロセスの際に対応するアクションソースを選択することで、イベントを簡単に区別することができます。
異なるコンバージョンAPIの連携で、同じアプリを使用するか別のアプリを使用するかについて、Metaからのガイダンスはありますか?
A: パートナーから送信されたイベントをMetaが特定できるように、パートナーが1つのアプリを使用することがベストプラクティスです。すでに複数のアプリを持っているパートナーの場合は、partner_agentが自分に割り当てられたパートナーエージェント名に設定されていることを確認してください。不明な点がある場合は、Meta担当者にご相談ください。
メッセージスレッドの外(例えば、自分のウェブサイトやアプリ)でコンバージョンが発生した場合、イベントをMetaに渡すにはどうすればよいでしょうか?
A:メッセージングスレッド外でコンバージョンが発生した場合、関連するコンバージョンAPI製品を使用してそのイベントをMetaに送り返してください。例えば、自分のウェブサイトでコンバージョンが発生した場合、ウェブ用のコンバージョンAPIを使用します。自分のアプリでコンバージョンが発生した場合、アプリイベントのコンバージョンAPIを使用してください。イベントは引き続きウェブのコンバージョンAPIのクリックIDにアトリビューションされます。パラメーターの全リストはここにあります。
コンバージョンAPIでメッセージ誘導広告の最適化をすることはできますか?
A: コンバージョンAPIで購入最適化ができるのは、Messenger誘導広告とWhatsApp誘導広告のみです。現時点ではInstagram誘導広告の最適化はできません。Instagram誘導広告では、広告キャンペーンを最適化して会話を増やすことができます。
ビジネスメッセージ用のコンバージョンAPIの既存のデータセットを再利用できますか?
A: はい、既存のデータセットとのリンクをサポートしています。利用可能なオプションを参照して、ビジネスに適切なオプションをご決定ください。
現在ウェブサイト用のコンバージョンAPIを使用している場合、同じ連携にビジネスメッセージを追加すると、既存の連携が妨げられますか?
A: 既存のCAPI連携にビジネスメッセージを追加することにリスクはありません。アトリビューションはページ/データセットIDに基づいており、アプリIDとは関係ありません。
ページにリンクできるデータセットの数は?
A: ページにリンクできるデータセットは1つのみです。
ビジネスメッセージ用のコンバージョンAPIでイベントを送信する前に、イベントを重複除外する必要がありますか?
A: Metaは、ビジネスメッセージ用のコンバージョンAPIのイベントの重複除外をサポートしていないため、広告主はビジネスメッセージ用のコンバージョンAPIでイベントを送信する前に重複除外を行うことを強くおすすめします。